私からの説得を受け、夫は警察に電話しました。
夫は管轄の警察署に来るように言われ、説明をしに行きました。
休日出勤の警察官に相談して言われたのは、「あなたが加害者になる可能性もある」という意外な言葉。
私は戸惑い、不安が募りました。
警察に相談した日のこと
日曜日の午後、夫はついに警察に行くことを決めました。
不倫相手の親から会社宛に脅迫のような手紙が届き、200万円分の買い物をさせられていたことを告白されたからです。
私は「一刻も早く警察に相談した方がいい」と何度も言い続けていました。
休日だったため、警察署には通常の担当者がおらず、休日当番の警察官が対応してくれました。
夫は怯えた表情でこれまでの経緯を話しましたが、返ってきたのは予想もしなかった言葉でした。
「あなたが逆に加害者になる可能性もあります。
今の段階では、被害届は出さない方がいいでしょう。」
私はショックを受けました。
警察に相談したことで、少しでも前に進めると思っていたのに、返ってきたのは“夫が悪者になるかもしれない”という現実。
夫はそのまま肩を落とし、警察署を後にしたそうです。
私は複雑な思いを抱えながら、「次にどうするべきか」を考え始めました。
弁護士を決め、対応を任せることに
警察に相談しても動いてもらえなかった今、頼れるのは法の専門家だけ。
夫が仕事上で付き合いのある弁護士に連絡を取り、対応をお願いすることにしました。
事情を説明したところ、すぐに対応を開始してくれることに。
その日のうちに、夫のスマホから脅迫相手に連絡を取りました。
「すでに警察に相談済みです。今後の対応はすべて弁護士を通してください。
以後、直接の連絡は一切お断りします。」
そうメッセージを送ったあと、相手の連絡先はすぐにブロック。
これ以上、夫のメンタルが崩れる前に、物理的に関係を断つしかありませんでした。
「少し安心できるかもしれない」と思ったのは束の間でした。
この日、さらに衝撃的な事実を知ることになるのです。
さらに見つけた、別の不倫相手たち
その日の夜、私は夫のスマホをこっそり見る決意をしました。
昼間、弁護士との電話相談で「不倫相手とのLINEなどは、慰謝料請求の際に有力な証拠になる」と言われていたからです。
正直、夫に「スマホを見せて」と言っても、応じてくれるとは思えませんでした。
だから私は、夫が寝静まった深夜、そっとスマホを手に取りました。
パスコードは知っていました。私たちの結婚記念日。
まさかこんな形で、それを使う日が来るなんて、以前は想像もしませんでした。
スマホの中には、予想をはるかに超える現実がありました。
あの脅迫相手の女だけではなかったのです。
やり取りの履歴や写真から、少なくともあと2人の女性と関係があったことがわかりました。
私はショックで手が震えました。
そのうちの一人に、確認のために電話をかけることにしました。
落ち着いた声でこう伝えました。
「夫から不倫のことを聞きました。事実確認のためにお電話しています。」
相手は驚きながらも、関係があったことを認めました。
私は、その場で感情をぶつけることはせず、冷静に事実だけを受け止めました。
止まらない裏切りと、私の中に芽生えた覚悟
電話で不倫を認めた相手は、まさかの夫と同じ会社に勤める既婚女性でした。
職場という、ある意味で最も“バレてはいけない場所”で、不倫関係を続けていたなんて――。
その事実に、怒りよりも先に、絶望と呆れが押し寄せました。
もう一人、やり取りの多かった女性にも、夫と関係があるのではと思い、接触を試みました。
彼女は夫と同じ課の後輩で、やたらと親しげなやりとりをしていた相手です。
しかし彼女は電話で関係を否定しました。
それでも、私の中ではもう確信に近いものがありました。
次から次へと明かされていく夫の裏切り。
もはやこれは「一度の過ち」では済まされない。
私は心の奥で、静かに何かを決意し始めていました。
「もう、元には戻れないかもしれない。
でも、私は子どもたちと未来を守るために進むしかない。」
夫の裏切りの深さに呆然としながらも、私は“母として”“妻として”できることを一つずつ選び取るしかありませんでした。
このとき私はまだ知らなかったのです。
この先、さらに信じられない展開が待っていることを――。
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