離婚を考えたとき、真っ先に頭に浮かんだのは「子ども3人を私一人で育てられるのか」という不安でした。
仕事・お金・家族の協力──さまざまな条件をシミュレーションして出した、私の結論は「再構築」でした。
これは、理想論ではなく現実を見つめて選んだ、ひとつの選択肢の話です。
離婚後、子ども3人を育てていけるか?現実的に試算してみた
私は一度、本気で離婚後の生活をシミュレーションしました。
条件はこうです:
- 実家に戻る(田舎で正社員の求人が少ない)
- 私の年収:約300万円(フルタイム)
- 夫からの養育費:月9万円(子ども3人で1人3万円想定)
- 児童手当:月5万円(3人分合算)
- 児童扶養手当:対象外
- 子どもたちを大学まで進学させる(国立想定)
実家から最寄りの国立大学までの通学は車で1時間以上かかるため、一人暮らしでの進学を前提にしました。調べてみると、国立大学でも4年間の学費+生活費で約750万円ほど必要とのこと([参考:学費ナビ])。
3人全員が大学まで進学した場合、その教育費だけで2000万円以上が必要。
生活費、家賃、光熱費、食費…すべてを含めて、やっていけるのか?
正直、答えは「かなり厳しい」ものでした。
お金の問題だけじゃない。時間と心の余裕がない現実
専業主婦になる前、私は時短勤務で働きながら、子育てをしていました。
夫は多忙で、ほとんどワンオペ。それでもなんとか回してはいました。
けれど、心の余裕がどんどん失われていくのを感じていました。
毎日がただの「タスク処理」になっていき、子ども一人ひとりと向き合う時間が足りなかった。
仮に経済的にギリギリ成り立ったとしても、精神的に追い詰められる未来が見えてしまったのです。
「子どものために離婚しない」という選択肢もある
離婚経験のある従姉妹にも相談しました。
彼女は現在、実家暮らしで子どもを1人育てながらフルタイム勤務しています。
彼女はこう言いました。
「私がゆるりの立場だったら、子どものために離婚しないと思う。
旦那さんがやったことは許せないけど、不倫を反省してやり直そうとしているし、
子どもも3人いる。うちは1人でも精一杯だよ。」
さらに、こんな本音も打ち明けてくれました。
「私はフルタイムで働いているから、家のことも子どものことも両親に頼りっぱなし。
自分の手で子育てしたかったって思いは、ずっとあるの。
贅沢な悩みかもしれないけど、やっぱり寂しい。」
その言葉が、私の心に深く刺さりました。
私は、自分の手で子どもを育てたい。
ただ経済的に回るだけではなく、一緒に笑って、悩んで、向き合っていきたい。
それが、私が「再構築」という選択をした理由の一つです。
子どもたちに、可能性を諦めてほしくない
私自身、大学に進学して視野が広がり、やりたい仕事にも出会えました。
もちろん勉強が全てではないけれど、経済的な理由で子どもたちに可能性を諦めてほしくないという思いがあります。
離婚してすべてを背負ったとき、学費や生活費を捻出できずに、
「大学は無理かも」と我が子に言わなければいけない未来がどうしても苦しかった。
夫との再構築と並行して行った私の心のケア
夫と再構築を選ぶ過程で、私は心療内科とオンラインカウンセリングを利用しました。
正直、あの日の夫の姿を見て、「この人も限界だったんだ」と思わずにはいられませんでした。
許せるかはわからない。でも、お互いに壊れていたのかもしれない。
夫には病院を勧めましたが、一方で私は自分の心のケアとして心療内科を受診し、オンラインカウンセリングも併用しました。
誰にも話せない思いを抱えながら毎日を過ごすのは想像以上に苦しく、「話すだけで軽くなる」という経験に少し救われたのです
誰にも話せない思いを抱えて毎日を過ごすのは、想像以上に苦しかった。
「話すだけで軽くなる」経験をして、少し救われたのです。
▼私が受けたオンラインカウンセリングの体験談はこちら
👉 【体験談】オンラインカウンセリングを受けてみた私の本音
▼私が受診した心療内科についての記事はこちら
👉 【体験談】心療内科を受診した話
再構築は簡単じゃない。でも、私にとっては「前に進む」ことだった
許すことはできなくても、「子どもたちを守るために再構築する」──
それは、私にとって逃げではなく、最も現実的で、そして前向きな選択肢でした。
あの日、試算した数字も、揺れた気持ちも、忘れたくありません。
それらを経て選んだ「家族の形」を、私はこれからも大切にしていきたいと思っています。
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